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【10月16日の香港市場】
2017.10.16 18:20
主要指数はいずれも3日続伸。ハンセン指数は前営業日比0.75％高の2万8692.80ポイント、H株指数は0.72％高の1万1602.92ポイント、レッドチップ指数は0.26％高の4390.51ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約18％増加し、概算で1032億8000万HKドル。「港股通」（本土からの香港株投資）の買越額は上海経由が15億1800万元、深セン経由が8億6000万元だった（注文ベース：買注文と売約定の差）。
先週末のニューヨーク市場はダウ平均が小反発。ナスダック総合株価指数は過去最高値を更新した。本日の香港市場は良好な外部環境を好感し、主要指数が高く寄り付き、堅調に推移。9月の人民元貸出増加額やマネーサプライM2が市場予想を上回る伸びとなったことも追い風となった。メインボードの売買代金は3日ぶりに1000億HKドルを上回った。
ハンセン指数の構成銘柄では、香港交易所（00388.HK）が上昇率1位の2.73％高。株式印紙税の税率引き下げや撤廃を香港政府に求める方針と、外電が報道。印紙税の負担が軽減されれば、株式取引が活発になり、香港交易所の業績にプラスとの思惑が、買いを後押ししたもようだ。
上昇率2位は長江実業 （01113.HK）の2.62％高。香港セントラルに位置する超高層ビル「中環中心」（ザ・センター）の権益75％を約402億HKドルで中国本土系の財団に売却すると伝わり、これが材料視された。この価格で売却することが決まれば、同社の純資産が増加するだけではなく、不動産相場全体にポジティブな影響を及ぼすと、複数のアナリストが評価。他の香港系不動産株が連れ高し、新世界発展（00017.HK）が2.14％高、恒基地産（00012.HK）が1.52％高だった。
中国旺旺（00151.HK）は上昇率3位の2.39％高。中国本土の乳製品市場の需給関係が改善していると指摘するアナリストが、目標株価を引き上げたことを好感した。同じ理由で蒙牛乳業（02319.HK）の投資判断と目標株価も引き上げられ、0.69％高となった。
ナスダック総合株価指数の上昇を受け、香港市場でもハイテク株が買われた。瑞声科技（02018.HK）が1.92％高、テンセント（00700.HK）が1.83％高、聯想集団（00992.HK）が1.34％高。また、9月の金融統計が市場予想を上回ったことを受け、本土系の銀行株が買われた。中国銀行（03988.HK）が1.23％高、中国建設銀行（00939.HK）が1.14％高。原油相場の上昇を好感し、本土系の石油株も堅調だった。一方、このところ堅調だった吉利汽車（00175.HK）が利益確定売りに押され、下落率1位の1.29％安だった。
そのほかの銘柄では、2017年1－9月期決算が大幅増益となる見通しを発表した鞍鋼（00347.HK）が3.52％高、海信科龍電器（00921.HK）が2.76％高。中興通訊（00763.HK）は米国の訴訟が解決すれば株価が見直されると指摘するアナリストが目標株価を引き上げ、これを材料に3.95％高だった。（中国部・千原）
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