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【9月8日の香港市場】

2017.09.08 18:01

 主要指数はそろって上昇。ハンセン指数は前日比0.52%高の2万7668.47ポイント、H株指数は0.45%高の1万1149.64ポイントと、いずれも3日ぶりに反発した。レッドチップ指数は続伸し、0.19%高の4320.49ポイント。メインボードの売買代金は昨日に比べ約17%減少し、概算で832億9500万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が12億2200万元、深セン経由が6億8700万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。

 ニューヨーク市場はダウ平均が小反落。米国債の利回りが低下し、金融株などが売られた。外部環境は悪化したものの、香港市場は昨日まで調整した反動もあり、主要指数は高く寄り付き、その後も堅調に推移した。北朝鮮の建国記念日を明日に控え、新たな軍事的挑発への警戒感が強く、商いは前日に比べ落ち込んだ。本土マネーも手控えムードとなり、「港股通」の約定額がメインボード売買代金に占める比率は10%を下回った。外国為替市場では安全資産として人民元を買う動きが強まり、元高が急速に進んだ。こうしたなか発表された8月の貿易統計は、輸出の伸びが市場予想を下回ったものの、輸入は上振れした。

 ハンセン指数の構成銘柄では、主力の香港系不動産株が堅調。恒基地産(00012.HK)が5.80%高、新世界発展(00017.HK)が5.64%高、新鴻基地産(00016.HK)が4.04%高、長江地産(01113.HK)が3.56%高となり、上昇率1~4位に並んだ。林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が来月発表する施政報告のなかで、市民による住宅購入の促進策が盛り込まれると伝わり、これが材料視された。香港政府がデベロッパーから新界の農地を購入することも検討しているとの情報も流れ、保有地価の見直しに対する期待感が広がった。信和置業(00083.HK)は四川省成都市での住宅開発権を売却し、多額の売却益を計上することが材料視され、上昇率5位の3.42%高だった。

 一方、昨日は上昇率1位だった中国海外発展(00688.HK)が反落し、本日は下落率1位の1.27%安。昨日の上昇率2位だった華潤置地(01109.HK)は前日比変わらずだった。瑞声科技(02018.HK)は下落率2位の1.09%安。新型iPhoneの出荷が遅れる可能性があるとウォール・ストリート・ジャーナルが報道し、これが売り材料となった。

 そのほかの銘柄では、iPhoneの出荷遅延情報を嫌気し、丘タイ科技(01478.HK)が9.78%安。8月上旬から大幅に上昇していただけに、調整も大きかった。また、人民元高が進んだことで、航空株が堅調。中国南方航空(01055.HK)が3.19%高、中国国際航空(00753.HK)が2.87%高、中国東方航空(00670.HK)が0.95%高だった。(中国部・千原)
 
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