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【7月4日の香港市場】
2017.07.04 18:23
主要指数はいずれも反落した。ハンセン指数は前日比1.53%安の2万5389.01ポイント、H株指数は1.02%安の1万305.98ポイント、レッドチップ指数は1.30%安の3964.21ポイント。メインボードの売買代金は前日比で約3割も増加し、概算で988億7000万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は上海経由が20億4300万元、深セン経由が5億7500万元だった。
前日の米国株市場は強い経済指標を手がかりにダウ平均が130米ドル近く上昇。また、ニューヨークWTI原油先物の連騰も続いた。これを受け、朝方の香港株市場は概ね底堅い地合いとなった。だが、午前中に北朝鮮がミサイル発射を強行したと伝わり、さらに午後に重大発表があるとのニュースも流れた。これが地政学リスクを高め、主要指数は後場寄り直後に大幅下落。その後はもみ合い、そのまま引けた。ハンセン指数は400ポイント近くも下げて大引け。レッドチップ指数は4営業日ぶりに4000ポイントの大台を割り込んだ。対米ドルで香港ドル安が続き、香港からの資金流出の懸念も広がった。
大型IT株のテンセント(00700.HK)が4.13%安と急落。ハンセン指数構成銘柄の下落率1位に沈み、指数の下げを主導したほか、全体の地合いも悪くした。同社配信の人気オンラインゲーム「王者栄耀」の青少年への悪影響に警鐘を鳴らす記事を政府系メディアが報道。これがゲーム規制強化への警戒感につながり、ろうばい売りがみられた。博雅互動(00434.HK)が3.76%安、IGG(00799.HK)が2.96%安、金山軟件(03888.HK)が2.27%安など、ほかのゲーム会社も連れ安。また、足元堅調だった石炭・鉄鋼セクターに利益確定売りが目立った。ヤン州煤業(01171.HK)が3.19%安、神華能源(01088.HK)が3.18%安、中国東方集団(00581.HK)が3.36%安、鞍鋼(00347.HK)が1.68%安。
本土系金融株も低迷。中国人民銀行(中央銀行)が8営業日連続で資金供給の公開市場操作を見送ったことが嫌気され、青島銀行(03866.HK)が5.71%安、中国太平(00966.HK)が3.62%安、招商銀行(03968.HK)が2.10%安、中信証券(06030.HK)が1.47%安に沈んだ。また、原油高や地政学リスクを背景に、中国国際航空(00753.HK)が4.96%安など、中国の航空大手3社が下落。
対照的に原油高を好材料に、中国石油天然気(00857.HK)が2.72%高、中国海洋石油(00883.HK)が1.28%高でハンセン指数構成銘柄の上昇率1~2位を占めるなど、石油株が好調だった。また、不動産大手の中国恒大(03333.HK)は6月の販売額が前年同月の2倍近くに拡大したことが好感され、2.74%の逆行高。香港の投資会社である中国資本(控股)(00170.HK)は筆頭株主による同社株非公開化の計画を手がかりに、52.49%高と急騰した。 (中国部・畦田)
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