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【6月1日の香港市場】
2017.06.01 18:35
主要指数はまちまち。ハンセン指数は前日比0.57%高の2万5809.22ポイント、H株指数は0.15%高の1万619.88ポイントと、いずれも反発。レッドチップ指数は3日ぶりに小反落し、0.008%安の4084.33ポイントだった。メインボードの売買代金は前日に比べ約23%減少し、概算で846億1300万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は、上海経由が28億2100万元、深セン経由が5億4000万元だった。
ニューヨーク市場は金融株やエネルギー株が売られ、ダウ平均が小幅に3日続落。このところ堅調だったハイテク株も利益確定売りに押された。本日の香港市場はハンセン指数が高く寄り付いたものの、すぐに下げに転じた。しかし、昨日まで2日連続で下落率1位だったテンセント(00700.HK)が上げに転じると、ハンセン指数もプラスに切り返し、上げ幅を拡大。その後も安定的に推移し、本日の高値付近で引けた。H株指数は朝方こそ小高かったが、その後は後場の序盤まで概ねマイナス圏で推移。その後は小幅高で推移した。構成銘柄の7割あまりが下落したが、主力の銀行株や保険株に支えられた。レッドチップ指数は朝方こそ高かったが、前場の中盤から前日終値を挟んで一進一退となり、僅差での反落となった。
中国本土のオンショア人民元(CNY)市場では、昨日から新しい基準値の決定方法が導入され、元高に振れやすくなった。その影響で、香港で自由に売買されているオフショア人民元(CNH)も大幅な元高が進んでいる。また、香港の銀行間市場ではCNHの翌日物金利が42.815%(年利換算)に急上昇。本土マネー流出への警戒感が和らいだほか、本土系金融株の買いにつながったもようだ。
本日発表された5月の財新中国製造業PMIは49.6となり、11カ月ぶりに景況判断の節目となる50を割り込んだ。中小企業の景気悪化と経済の下振れリスクが意識され、中小型や製造業関連の本土系銘柄が売られた。
ハンセン指数の構成銘柄では、香港系不動産株の上昇が目立った。上昇率1位は恒基地産(00012.HK)の2.18%高。現在のところ香港の住宅市場に不穏な要素はないと、同社の李家誠(マーティン・リー)副主席が発言。オフィスビルの需要も大きいと語り、投資家心理が改善したもようだ。同業の新鴻基地産(00016.HK)が上昇率2位の2.08%高、新世界発展(00017.HK)が同5位の1.54%高だった。昨日の下落率2位だった国泰航空(00293.HK)は原油安を材料に反発し、本日は上昇率3位の1.75%高だった。
主力の本土系銀行株も堅調で、中国工商銀行(01398.HK)が上昇率4位の1.72%高だったほか、中国建設銀行(00939.HK)が1.39%高、中国銀行(03988.HK)が0.76%高。また、本土系の通信会社が共同出資する基地局会社が今年末~来年初めにも上場するという報道を手がかりに、中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が1.07%高、中国移動(00941.HK)が0.57%高だった。テンセントは1.34%高だった。
一方、崑崙能源(00135.HK)が続落し、下落率1位の2.00%安。また、カジノ株が反落。5月のカジノ統計は市場予想を上回ったが、利益確定売りに押された。昨日の上昇率1位だった聯想集団(00992.HK)は反落し、0.58%安だった。(中国部・千原)
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