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【11月11日の香港市場】

2015.11.11 17:48

 主要指数は小幅続落。ハンセン指数は5営業日連続で下落し、0.22%安の2万2352.17ポイント。また、H株指数は0.67%安の1万245.53ポイント、レッドチップ指数は0.33%安の4074.66ポイントと4日続落した。メインボードの売買代金は前日比で12%減少し、概算で725億6300万HKドル。「港股通」(上海経由の香港株投資)は5億8000万元の買い越しだった。

 弱い中国の物価統計に加え、米国の12月利上げの観測も一段と強まり、外部環境は引き続き不安定な状況。こうしたなか、本日の香港市場は依然として手控えムードが強く、主要指数は概ね低迷した。ハンセン指数は前日終値を挟んでもみ合ったが、最終的に小幅に続落して引けた。午後に発表された中国の10月の経済指標で工業生産の低迷が続いたことが分かると、景気減速への警戒感が一段と強まり、相場の重しになった。

 消息筋情報によると、中国政府は石油制度改革の中で川上分野を中心に国有寡占の打破に意欲を示した。これを受け、中国海洋石油(00883.HK)が1.97%安、中国石油化工(00386.HK)が1.87%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率2、3位。中国石油天然気(00857.HK)が1.54%安と、業界を寡占する三大石油会社が下落した。本土系の航空株も、中国南方航空(01055.HK)が2.38%安、中国東方航空(00670.HK)が2.31%安、中国国際航空(00753.HK)が0.28%安と、大手3社がさえない。固定資産投資、特に不動産投資の低迷を受け、建築セクターが下落。将来の受注減少が警戒され、中国鉄建(01186.HK)が2.28%安、北京城建設計発展(01599.HK)が1.88%安、中国中鉄(00390.HK)が1.70%安。

 一方で、香港地場系銘柄の一角に押し目買いが入った。不動産大手の長江地産(01113.HK)が2.07%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率1位、新世界発展(00017.HK)が1.01%高、新鴻基地産(00016.HK)が0.51%高。また、中国のIT大手であるテンセント(00700.HK)は二桁増収増益の1-9月期決算を手がかりに0.73%高だった。中国の自動車販売台数が10月に改善の兆しを示したことを受け、BYD(01211.HK)が3.42%高、北京汽車(01958.HK)が3.15%高、長城汽車(02333.HK)が0.71%高と、一部の自動車株が堅調だった。(中国部・畦田)

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