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【8月8日の香港市場】
2014.08.08 18:36
主要指数は小幅ながらも続落した。ハンセン指数は前日比0.23%安の2万4331.41ポイントと3日続落。H株指数は0.40%安の1万832.66ポイント、レッドチップ指数は0.02%安の4679.40ポイントと、そろって4日連続で下落した。メインボードの売買代金は概算で719億1500万HKドルとなり、前日に比べて約7%減少した。
オバマ大統領が米軍によるイラクの限定的空爆を承認したと伝わり、ただでさえイスラエルによるガザ侵攻で緊迫化する中東情勢が一層不透明化。さらにウクライナをめぐるロシアと欧米諸国との対立も日増しに強まっており、引き続き地政学的リスクが世界の株式市場を覆った。前日の米国市場ではダウ平均が反落したほか、本日の東京市場でも日経平均が450円以上も急落。世界的なリスクオフに週末の香港市場も巻き込まれ、引き続き利食い売りが目立った。ただ、「滬港通」(上海・香港ストック・コネクト)に基づく資金流入の期待は続いており、主要指数の下げ幅は限定的。また、中国の7月の貿易統計で輸出が大きく回復したことも好感され、主要指数は後場で上げに転じる場面もみられた。
来週の金融統計の発表を前に預金流出の懸念が燻り、本土系銀行株が軟調。哈爾濱銀行(06138.HK)が1.67%安、交通銀行(03328.HK)が1.20%安、中国農業銀行(01288.HK)が1.07%安など主だった銘柄が低迷し、指数の重しとなった。また、大都市部では不動産引き締め緩和の動きがみられないことから、本土系デベロッパーも軟調。足元の住宅市場の低迷も加わり、最大手の万科企業(02202.HK)は空売り圧力に押されて6.10%安と大きく調整した。一方、香港の住宅価格は上昇基調となっているが、過熱感と引き締め強化への警戒感から香港地場系のデベロッパーも軟調。恒基地産(00012.HK)が2.87%安、長江実業(00001.HK)が2.23%安で、ハンセン指数構成銘柄の下落率1、2位に沈んだ。このほか、通信大手の中国聯合網絡通信(香港)(00762.HK)が下落率3位の1.71%安。発表した中間決算は増益を確保したものの、投資銀行の間では下期の利益見通しに対する警戒感が出ており、それが下落に繋がった。
一方で、中東情勢の緊迫化から石油価格の先高感が台頭。中国海洋石油(00883.HK)が1.72%高、中国石油化工(00386.HK)が1.20%高、中国石油天然気(00857.HK)が1.18%高で、ハンセン指数構成銘柄の上昇率上位に入った。また、輸出統計の上振れを受けて、輸出関連株が比較的堅調。パソコン世界最大手の聯想集団(00992.HK)は0.72%高としっかり。液晶ディスプレイを世界各国に輸出している冠捷科技(00903.HK)は2.45%高で引けた。また、国産ヘリコプターを製造する中国航空工業国際(00232.HK)が10.44%高と急騰。民間航空市場への参入規制が緩和されるとの観測が刺激材料となった。(中国部・畦田)
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