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【5月30日の中国本土市場】
2018.05.30 17:20
主要指数はいずれも大幅安。上海市場は上海総合指数が6日続落し、前日比2.53％安の3041.44ポイント。B株指数は2.31％安の309.19ポイントと急反落した。深セン市場は深セン成分指数が大幅続落し、2.35％安の1万105.79ポイント。B株指数は1.29％安の1097.09ポイントと3日ぶりに反落した。両市場の売買代金は前日比で8％増加し、概算で4383億元。なお、「滬股通」（香港経由の上海A株投資）は2億9500万元の売り越しに転じた。対照的に「深股通」（香港経由の深センA株投資）は買越額が17億900万元に増加した（注文ベース：買注文と売約定の差）。
本土市場は全面安の様相。値上がり銘柄は1割に届かなかった。上海総合、深セン成分の両指数は大幅安で寄り付くと、その後も軟調に推移。取引終了にかけて下げ幅を広げると、上海総合指数は今年2月9日以来の下げで大引けし、年初来安値も更新した。イタリア・スペインの政治情勢の混迷を受けて前日の米国株や本日の日本株が急落するなど、外部環境の悪化でA株投資家のマインドが低下。さらに米国政府が約500億米ドル相当の関税対象品の最終リストを6月15日までに開示すると発表し、制裁関税の発動停止を定めた米中両政府の暫定合意の“有名無実化”がパニック売りを加速させた。
両市場で200近くの銘柄がストップ安。雷柏科技（002577.SZ）や多倫科技（603528.SS）などがストップ安になるなど、米中貿易摩擦の懸念からIT設備のサプライヤーが売り込まれた。すでに制裁対象となっている中興通訊'A'（000063.SZ）と同業種の東方通信'A'（600776.SS）が6.81％安。足元の株価急落による業績への悪影響が懸念され、中国銀河証券'A'（601881.SS）が7.58％安、東方証券'A'（600958.SS）が5.62％安、長江証券（000783.SZ）が4.52％安など、証券大手が軒並み下落。国際原油相場の先安感が意識され、中国石油天然気'A'（601857.SS）が2.98％安、中国石油化工'A'（600028.SS）が1.72％安など、引き続き大型石油株が指数の下げを主導した。先週まで比較的堅調だった内需関連株も幅広く下落。
一方、安全資産への逃避による金相場の上昇を織り込み、西部黄金（601069.SS）がストップ高、山東ゴールド（600547.SS）が6.52％高、中金ゴールド（600489.SS）が4.54％高など、金鉱株が逆行高。酒造株の逆行高も目立ち、酒鬼酒（000799.SZ）が5.81％高、張裕葡萄酒'A'（000869.SZ）が4.98％高だった。
なお、A株急落の影響で上海B株は全面安で大引け。深センB株も売りに押されたが、7銘柄が上昇した。酒造株の張裕葡萄酒（200869.SZ）はA株に連れ高し、上昇率1位の2.29％高で引けた。（中国部・畦田）
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