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【6月25日の香港市場】
2018.06.25 18:00
主要指数はいずれも下落。ハンセン指数は大幅反落し、前営業日比1.28%安の2万8961.39ポイント。中国企業指数(旧H株指数)は3日続落し、1.15%安の1万1208.90ポイントだった。メインボードの売買代金は先週末に比べ約8%増加し、概算で1073億900万HKドル。「港股通」(本土からの香港株投資)の買越額は、上海経由が3億2700万元、深セン経由が9億700万元だった(注文ベース:買注文と売約定の差)。
先週末のニューヨーク市場は、原油相場の上昇を好感してエネルギー株が買われ、ダウ平均が9日ぶりに反発した。中国人民銀行(中央銀行)は昨日、預金準備率の引き下げを発表。事前に予想されていた引き下げであり、米中貿易摩擦の悪影響を抑制する狙いがあるもよう。こうした情勢を背景に、本日の香港市場は朝方こそ主要指数が小高い場面もあったが、その後は下げ幅を拡大。ハンセン指数は昨年12月15日以来、約半年ぶりに終値が2万9000ポイントを下回った。
米財務省が中国資本25%以上の企業について、対米投資制限を検討しているという報道が流れ、米中関係のさらなる悪化が警戒された。トランプ大統領は中国以外の国や地域にも強硬な姿勢を示しており、世界的な貿易戦争への拡大も懸念された。こうしたなか、中国が預金準備率を引き下げたことで、人民元の対米ドルレートが下落。香港市場では資金流出が続き、短期金利が上昇した。
ハンセン指数の構成銘柄では、人民元安による対外債務負担の増加を懸念し、本土系不動産株が大幅安。碧桂園控股(02007.HK)が下落率1位の5.75%安だったほか、華潤置地(01109.HK)が同3位の3.81%安、中国海外発展(00688.HK)が3.35%安。米国が中国への技術輸出制限を検討しているとの報道を受け、舜宇光学科技(02382.HK)が下落率2位の4.93%安。米中両国で事業展開する万洲国際(00288.HK)は下落率5位の3.73%安。サッカーワールドカップがカジノ離れにつながる警戒感から、銀河娯楽(00027.HK)が下落率4位の3.76%安、サンズチャイナ(01928.HK)が同6位の3.64%安だった。
一方、原油相場の上昇を好感し、中国海洋石油(00883.HK)が上昇率1位の2.43%高、中国石油天然気(00857.HK)が0.35%高。また、リスク回避の動きを背景に、ディフェンシブな香港系公益株が堅調だった。(中国部・千原)
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