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【12月21日の中国本土市場】
2016.12.21 17:13
主要指数はいずれも3営業日ぶりに反発した。上海市場は上海総合指数が前日比1.11％高3137.42ポイント、B株指数は0.50％高の343.72ポイント。深セン市場は深セン成分指数が0.66％高の1万313.56ポイント、B株指数は0.30％高の1128.63ポイントだった。両市場の売買代金は前日比で約12％増加し、概算で4296億元だった。「滬股通」（香港経由の上海A株投資）は引き続き売りの方が多かったが、売越額は1億5100万元に縮小。「深股通」（香港経由の深センA株投資）は3億6600万元の買い越しだった。
本土市場は幅広い銘柄が買い戻され、約7割半の銘柄が上昇。上海総合指数は順調に上げ幅を広げると、後場の半ばからやや失速したが、取引終了にかけて再び騰勢を強まるかたちで高値引けした。トランプ次期政権の経済政策への期待感から、前日の米国株市場でダウ平均が過去最高値を更新し、2万ドル超えを射程圏内に入れた。良好な外部環境がA株投資家のマインド改善に寄与。また、中国人民銀行（中央銀行）が公開市場操作などを通じて資金供給に努めたことが奏功し、本日の国債先物が急反発（金利は低下）。これにより、金融市場全般の流動性リスクが和らぎ、大型株への押し目買いにつながった。また、中央政府が国有企業の混合所有制改革（民間資本の導入）の加速を指示したことで、国有企業改革の関連銘柄が上昇。政策期待も全体の地合い改善に寄与した。
混合所有制改革の推進を織り込み、中国東方航空'A'（600115.SS）がストップ高、中国南方航空'A'（600029.SS）が5.40％高、中国国際航空'A'（601111.SS）が4.27％高と、国有航空大手が急伸。海南航空'A'（600221.SS）が3.40％高など、ほかの航空株も連れ高した。混合所有制改革の観測はほかのセクターに波及し、中遠海運特種運輸（600428.SS）が4.90％高、中遠海運控股'A'（601919.SS）が2.82％高など、国有海運株が上昇。軍需関連の国有企業の再編観測も浮上し、中国船舶（600150.SS）が7.18％高、船舶重工（601989.SS）が4.04％高、中航直昇機（600038.SS）は3.34％高など、関連銘柄が堅調だった。
また、石油・ガス業界の改革案がまもなく出されるとの観測から、中国石油天然気'A'（601857.SS）が3.93％高、中国石油化工'A'（600028.SS）が1.83％高など、石油大手が切り返した。中央農村工作会議の閉幕を受け、遼寧禾豊牧業（603609.SS）が4.46％高、新五豊（600975.SS）が1.99％高、雛鷹農牧（002477.SZ）が1.76％高など、農業関連株も堅調。
なお、B株市場も幅広い銘柄が上昇したものの、大型株の一角がさえず、指数の上げ幅も限られた。上海B株では上海陸家嘴金融貿易区開発（900932.SS）が1.86％安、深センB株では無錫小天鵝（200418.SZ）が2.15％安とそれぞれ下落率1位に沈み、指数の足を引っ張った。（中国部・畦田）
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