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【8月20日の香港市場】

2014.08.20 18:21

 主要指数はまちまち。ハンセン指数は前日比0.14%高の2万5159.76ポイントと、かろうじて4営業日連続で上昇したが、H株指数は小反落し、0.34%安の1万1055.98ポイント。レッドチップ指数は4営業日ぶりに反落し、0.11%安の4900.24ポイントだった。メインボードの売買代金は概算で703億6300万HKドル。前日に比べ約3%減少した。

 ウクライナ情勢をめぐって同国とロシアの首脳会談が実現する運びとなり、地政学的リスクが後退。これにより、前日の米国市場ではダウ平均が続伸するなど、外部環境の改善が進んだ。こうしたなか、本日の香港市場では中国企業の業績改善や国有企業改革の進展などを織り込む買いが引き続きみられた。前日にハンセン指数が2万5000ポイントを突破したことを受け、海外の大手投資銀行が強気見通しのレポートを発表したことも材料視され、ハンセン指数はプラス圏で取引を終えた。もっとも、2万5000ポイントを突破したことで高値警戒感も高まり、指数の上げ幅は限定的。IPO(新規公開)への警戒感からA株市場が低迷すると、これが重しとなったH株、レッドチップの両指数は総じて弱含み、小幅に反落して引けた。

 香港へのさらなる資金流入の観測を背景に、香港地場系の不動産・公益株などが上昇。恒隆地産(00101.HK)が3.35%高、香港中華煤気(00003.HK)が3.14%高、信和置業(00083.HK)が2.79%高、九龍倉集団(00004.HK)が2.75%高と買われ、ハンセン指数構成銘柄の上昇率上位に並んだ。また、香港ドルの発券銀行でもある中銀香港(02388.HK)は6月中間決算で利益や財務指標の改善傾向を確認できたことから、上昇率3位の2.97%高となった。対照的に同社の親会社でもある中国本土の中国銀行(03988.HK)は2ケタ増益の決算内容だったが、引当金の増加傾向が明らかとなり、0.27%安とさえない。資産の質への警戒感はほかの本土系銀行でもみられ、重慶銀行(01963.HK)が0.76%安、中国民生銀行(01988.HK)が0.64%安と値下がりした。

 ほかにも中間決算が材料となった銘柄がみられた。道路会社の深セン高速道路(00548.HK)が4.64%高と好調。大幅増益の中間決算に加え、1-9月期も利益が大きく伸びる見通しが示されている。自動車株のブリリアンスチャイナ(01114.HK)が2.25%高と堅調。自動車業界で外資への風当たりが強まるなか、同社が発表した中間決算ではBMWとの合弁会社が引き続き好業績をけん引したことが確認され、これが好感された。

 こうしたなか、バルチック海運指数(BDI)の反落などを受け海運・港湾株がさえない。海運最大手の中国遠洋控股(01919.HK)が4.16%安と値下がりしたほか、同社の傘下にある港湾大手の中遠太平洋(01199.HK)も1.20%安。また、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(00323.HK)は赤字基調の業績が嫌気され、2.68%安と売られた。このほか、風力発電最大手の龍源電力(00916.HK)も中間期での減益決算が悪材料となり、1.60%安で引けている。(中国部・畦田)

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